優しいなんて、もんじゃない



コントするつもりもなければ、こんな変態ドM野郎の相手をするつもりはない。

本気で離してほしい、てか誰だよこんな奴連れて来たのは。



「こら、ユウ。ナンパしないの!」

「………え、私?」



店内に制止の声が響くが、その名前ばユヴ。

思わず怪訝に相手を声のした方を見たが、やはりその声は美月さんのものだった。




待て。他の人には私がナンパしてるように見えたのか?ふざけんな。


私の声が虚しく店内に響き、美月さんや他の人達全員「え?」と目を見開き瞬かせている。




「…お姉さん、お名前は?」

「……ゴ、」

「ゴルゴはもういいから。」

「………優。」



ゆう、一言一言確認するみたいに言った男は何を間違ったか。






いきなり抱き付いてきやがったのだ。




< 16 / 140 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop