優しいなんて、もんじゃない
コントするつもりもなければ、こんな変態ドM野郎の相手をするつもりはない。
本気で離してほしい、てか誰だよこんな奴連れて来たのは。
「こら、ユウ。ナンパしないの!」
「………え、私?」
店内に制止の声が響くが、その名前ばユヴ。
思わず怪訝に相手を声のした方を見たが、やはりその声は美月さんのものだった。
待て。他の人には私がナンパしてるように見えたのか?ふざけんな。
私の声が虚しく店内に響き、美月さんや他の人達全員「え?」と目を見開き瞬かせている。
「…お姉さん、お名前は?」
「……ゴ、」
「ゴルゴはもういいから。」
「………優。」
ゆう、一言一言確認するみたいに言った男は何を間違ったか。
いきなり抱き付いてきやがったのだ。