優しいなんて、もんじゃない
何となく、問いかけてみた質問にはまたしても曖昧な返事が返ってきた。
特に好きでもないのに、そんな高級ブランドばかり身に着けてるってどういうことだよ。
ぐっと眉根を寄せて睨むようにユウを見据えていて。
―――嗚呼、何か分かったかもしれない。
この顔だし、うわ。なんかもろにその情景が想像出来過ぎて笑えない。
「…貢ぎ物、か。」
「え、……え?」
「あー…、年上?」
「……。」
※この時、優の白けたような冷めた目に彼の中で戦慄が走った。
「ち、違う…ッッ!!!」
「否定しなくても、別にいいのに。」
「じゃあ何で距離とるの…!?」
「危険。」
「…優、マジで、本気で、絶対、違うから。」
「……冗談じゃん。」
「(冗談笑えねーよ…。)」
「(焦りすぎでしょ。)」
軽く流せよ、とか考えてみるもユウからすれば無理な話である。