秘密のキスをしたとしても。


「あら?花、お兄ちゃん反抗期終わったの?良かった良かった」


お母さんもそう思っていたのか…。


ふぅ、と小さなため息をつき、チラッとお兄ちゃんの方を見た。


すると、突然、ぽんっと頭に大きな何かが乗っかる。


それがお兄ちゃんの手のひらだと気付くのに時間はかからなかった。


え、えー!!ちょっ、お兄ちゃんの手のひらがぁあ!


「そうなんだよー、花の反抗期が終わったんだよ」


ポンポンと軽く私の頭を叩きながらお兄ちゃんはそう言う。


その場に気をつけをしながら私は硬直してしまった。



    
< 16 / 104 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop