秘密のキスをしたとしても。


…今日からお兄ちゃんと家に二人だというのに、なんて最悪な…っ!


………二人?


頭の中でその文字だけがふわふわ浮いてくる。

そして自分の中でその文字の重大さに気づき、


…今日からお兄ちゃんと二人っきりー!?


と、心の中でおもいっきりそう叫んだ。


休みという文字に惑わされて大切なことを忘れていた。


お母さんが居ないということは、夜からお兄ちゃんと二人っきりという生活。


ただ話すだけで恥ずかしくて照れちゃうのに、仲裁に入るお母さんが居ないなんてもしかしたら恥ずかし過ぎて私、今日で沸騰して溶けてしまうかも…。


「ど、どうしよう…」


なんて馬鹿な考えをしている暇なんてない。


夕方、部活から帰ってきたお兄ちゃんとどう接するか考えておかないと!



    

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