秘密のキスをしたとしても。
「痛い…っ」
つむじに直撃し、頭に激痛が走った。
涙目な、私を見て比陰くんは舌を出して馬鹿にしたように笑う。
私もチョップを喰らわそうとした瞬間、ソラ君に無理矢理止められた。
「はいはい、通行人の邪魔になってますから。…テストも終わった事だしどこか遊びに行こうよ!花ちゃんの友達さん…えーと…あ!福田 亜美ちゃんも」
「名前…」
自分の名前を知っていたソラ君に不思議そうに首を傾げる亜美。
「亜美ちゃん男子の中でも有名だからねー。花ちゃんはダントツだよ」
笑顔でそう言うソラ君に、君達も女子の間で有名ですけどね…、と心の中で思ったが、届かない。
「花!ダントツだって!流石!」
それに対し亜美は自分の事のようにキャッキャッと私の事で喜んでいた。
そんな亜美が好きで堪らない私は胸キュンする。