恋の施し


響花が俺の悲しい表情をよく気にするけど…


……誰だって好きな奴から他の男の相談受けたり、女を相手にするとき“コイツが響花なら”って思ったらそんな顔になるだろ?


響花が考えてる程、深い意味じゃない。


まぁ、俺にとってはかなり深刻なんだがな…




あーあ…
町中の女達に騒がれても、好きな女1人振り向かせることが出来ねーならこんな容姿も必要ねーよな…つーか役立たずだし。


いっそアイツの…いやいやそれは何か腹立つ。


でも、アイツのポジションは何でも良いから欲しくて欲しくてたまらない。



「ハァ――――――…」




明日も学校休もう…



響花が他の男とイチャついてる学校なんて耐えらんねーよ…

つーか気持ちが落ち着かねーと下手したら響花にまで八つ当たりしそうだ。



そして傷が癒えたら笑顔で“おめでとう”って言ってやらないと…


「…………………」




気ぃ重っ。



俺って結構…いやかなり響花好きだからなー
本人自覚出来るぐらい。

つか、コレ漫画でもなかなか無い設定ぐらい片想いしてんじゃねーか?


……ますますヤベーじゃん、俺。



「ハァ―――――――…」




ため息が尽きない。


どうしたもんか…
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