恋の施し
恋の行く末
翌日。
「ねぇ、見て!あれ、郁君じゃない!?」
「え!?隣の女の子誰!?」
「手まで繋いでるんですけど!?」
あー…やっぱりこうなった。
「……あのさ、郁。
恥ずかしいからやっぱり手、離してくれない?」
「無理」
現在朝。
頑張って早起きし、一緒に登校する私達。
それぐらいなら、私も耐えられるんだ。
しかし、そこには大きな問題があった。
ヒソヒソヒソヒソ…
はぁー…
女子の皆さんからの視線がものすっごく痛いんですけど…
ついでにヒソヒソ声が凄く聞こえるんですけど。
どう頑張っても周囲からめちゃくちゃ視線を感じるんですけど。
――――原因は全て郁の容姿と明らか様な恋人繋ぎにある。…と予想してる。
これだから無駄にイケメンは…
振り払おうとしても全然振り払えないし。あまりにブンブン振ってたら余計にみられるし。交渉しても先ほどの無理の二文字だし。…どうしろと。