恋の施し


「良い?響花。まずは優しさアピールするのよ」



私は相田君家訪問に至って雪音にアドバイスをもらっていた。



しかし…



「優しさアピール…ですか?
…でも、私はあくまでも付添人という形だから…なかなか難しいと思うんだけど…具体的に何したら良いの?」




「とりあえず、早退する程しんどいんだから部屋までプリント届けてあげなさい」




へ、部屋ですか!?




「いや、でも…
誰か家の人が運ぶでしょ?」




頑張ってポストに入れずにインターホンを鳴らすまではしても、そんな家の人が居るのに押しのけてズカズカ上がり込むのは…ダメだろう。


普通に考えてそうだ。




「確か共働きでこの時間は両親いないって言ってたから多分相田1人よ
居たら諦めてニコリとお大事にと言っておけば上場ね」




…いつの間にそんな情報を。


雪音って本当凄い…


というより、その発想が凄い。
< 17 / 210 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop