恋の施し
告白
響花が別れを告げる前日、俺は久谷愛に告白をされた。
それは放課後、響花が課題を消化するのを待っている間のことだった。
「私、郁のこと好きなの」
「悪いけど「望月さんって本当に郁のこと好きなの?」
…コイツは何を言い出すんだ?
俺は眉間に皺を寄せ、アイツを睨む。
「それって、“幼なじみとしての好き”と勘違いしてるんじゃないの?
郁って確か、原田さんと望月さんと昔からの知り合いなんでしょ?」
「そんなわけねぇだろ」
それはお互い確認し合ったし。
「でも、望月さんから“大好き”とか“愛してる”って言われたことあるの?」
「そんなのあるに…」
……いや。正確には言われてない。俺が尋ねて彼女が頷いただけだ。
だがアレは…