恋の施し


「そんなの、今のアンタに言う権利無いだろ。
また響花泣かせて女遊びして…やっぱり響花は俺が幸せにするから」



「っざけんな!響花は俺の……俺が貰うんだよ!」





人の気も知らないで。


俺がどれだけ好きで…ドン引かれる程片想いして…覚悟を決めていたのか分かってねーだろ!!


どれだけアイツの事ばかり考えて

近くて遠い距離から見つめていたか




何も知らないくせに…!!




それから周りの奴らが止めに入ってくるまで殴り合った。



その時何を口走ったかまでは覚えていない。
でも、とにかくアイツに対して何か暴言を吐いた気はする。


俺は頭に血が上って考える余裕は全くなかった。

モヤモヤした気分を晴らすためだけにただひたすらアイツと殴り合っていた。





そして結局先生に怒鳴られ、保健室で険悪なムードのまま2人で手当てをしている時だった。
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