恋の施し
「実は……俺、響花ちゃんのこと好きなんだ」
その時私の後ろの方をちらっと浩平君が確認した事を私は見逃さなかった。
浩平君派違う。
私を知らない不良っぽい人から助けてくれた。
私のために腕を貸して支えてくれた。
温かいココアも奢ってくれた。
だから浩平君はあの人達とは違うって分かってる。
分かってるのに。
もしかして…
「ねぇ…浩平君」
1度考え出すと止まらない。
その考えが頭を過ぎってしまったら、落ち着かない。
「何?」
「浩平君は違うって、信じたいけど……その告白嘘でしょ?」
「!
…どうして、そんなこと思うの?」
「……昔にもあったから。茂みからたくさん男の人が出てきて、告白を本気にした私を笑って―――――…「違う!俺は響花ちゃんに絶対そんなことしない!」
でも、嘘でしょって指摘した時、浩平君はうろたえてた。