恋の施し


「男の見え透いた下心に気付かない奴なんて馬鹿だ馬鹿!!
ちょっとは俺の心配も分かれよ!!
高校入って響花、何人の男に告白されてんだよ!!俺を含めて3人だぞ!?


―――つまり響花はどうしても俺を妬かせたいらしい」




何か、郁の顔ヤバい気がするのは…私だけでしょうか?

しかもちゃっかり告白された回数覚えてるしこの人。




雪音や浩平君に助けを求めようとしても、もう誰も居ないし…本気で身の危険を感じる。


どうしよう…





「言っとくけど俺、ずっと我慢してたんだからな?
理性保てる大人にならねーと響花に好いてもらえねーかと思った時もあったけどそんな事無いって分かったし?


だって響花、俺の事好きだよな?」




ヤバい!コレはヤバい!


けど…




「…郁は私に言わせてばかりでズルい…」




郁は人には大好きと言え言えと言うが、郁が実際に大好きだと伝える回数は少ないんだ。


すると彼は私を見つめて嬉しそうに笑った。…あぁ、やっぱりこの笑顔は反則だ。





「俺、やっぱり響花居ないとダメなんだ―――大好きだから」






そうして郁は私に優しいキスを施してくれた。










ー終ー
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