恋の施し
楓の家からの帰り道。
漸く顔の熱が引いたころ。
夕日を見ながら私は今日の出来事をぼんやりと思い浮かべる。
意外と楓もズバズバ言う人なんだなぁー…
郁と反対とか言ったけど似てるところもあるんだ。
それに意外と凄い台詞を言われた気がする…
決して自惚れているわけではないけれど、なんだかなぁ…口説き文句言われた気分を味わってしまった。
ホストクラブとか行ったらこんな感じなのかな?
いかんいかん、何を考えてるんだ私。落ち着け。
と、とりあえず今回は2人のおかげでかなりアピール…というより仲良くできたと思う。
明日、2人にきちんと報告しなくっちゃ!
自分の醜態はひとまず頭の隅に置き、私は軽い足取りで家路に着いていた。