恋の施し


「あぁ…だって郁、響花ちゃんのこ「うるせ―――っ!!」




「いや、一番郁がうるさいよ」




必死な顔で浩平君の口を抑えてる郁を見ながら指摘した。




「…っぷはぁっ…
苦しかった…。

本当に響花ちゃんは郁に大事にされてるね」




「あっ…お前っ」




「そうだね。とても感謝してる。しきれないくらいだよ」




郁にはいつもお世話になってばっかりだ。

郁は照れくさいのかとうとうそっぽを向いてしまった。


変な郁。




「……そっか。そういう関係か…。そりゃ天下の郁様も手を焼くよな。

邪魔して悪かった。じゃあな」




浩平君は謎の言葉を残して去って行った。


まるで嵐のような人だ。
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