恋の施し



「いやー楽しかったな。
俺、実を言うと少しゴンドラなめてた」



「分かればよろしい」




郁も楽しんでくれたみたいで良かった。




「なぁ、次は?」




そんなの決まってる。




「「もう1回ゴンドラ!」」




えっ…!?


まさかの思考回路を読まれた!?



「やっぱりな、響花ならそう言うと思った」




「凄……郁は一体どれだけ私の気持ちを読み取れるの…?」



私は恐る恐る尋ねてみる。



「分からねーこともあるよ。…あの時だって気づいてやれたら…」
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