ワタシノトナリ
私は部屋に入ってベッドに横になりながら



「あー、いろいろあって疲れたわ。少し寝ようかしら?…って橘、いつまでそこにいるのよ。今から着替えるんだから部屋から出て行ってちょうだい。終わったら呼ぶから。」


と言った。



橘は丁寧に一礼してから部屋から出て行った。



私は手早く黒のノースリーブワンピに白のカーディガンを羽織り、黒のピンヒールのパンプスを履いた。髪もアップにしていたのをほどいた。



私はドアのほうに向かって
「入っていいわよ。橘。」
と声をかけた。そしたら、すっと橘が入ってきて私の近くまで来た。



そして、肩に手を置きながら
「お疲れなのですから、少しお休みください。」


と言い、部屋から出て行こうとした。


私は思わず橘のスーツの裾をつかんでいた。
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