ボーダーライン




明日私たちは卒業する。



もう、大好きなみんなと…会えなくなるんだ…。



先生と…会えなくなるんだ。



中学に遊びに行くことは出来るけど、3月まで延長の先生は、もういないかもしれないんだ。




その夜眠りにつく前、私は頭の中で先生との記憶を辿っていた。


なんでだろう。


涙ばかり出てくる。




初めて先生と話した日のこと。


いつも挨拶をする私のこと、覚えててくれた。



大失恋した私を先生が慰めてくれた日のこと。


あんなに優しい先生の笑顔を見たのは、初めてだった…。



いつも陸上の練習中に2階の窓からグラウンドを眺めている先生を見ていたこと。



先生と一緒に帰った日のこと。



先生が私にアドレスを教えてくれた日のこと。



放課後いつも私は、校舎の窓から掃除当番を待っている先生を見ていたこと。


あの場所から…
いつも先生を探していた。



懐かしいね…

この学校の中で、どんなことがあっても絶対に忘れたくない大切な思い出がいっぱいある。



3年間通い続けたこの学校は、大切な場所…。







泣いちゃだめだ…

明日、目…腫れちゃうよ…。



涙を拭いて、私は眠った。










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