ボーダーライン
気付けば、先生がこの学校に来て、1ヶ月が経とうとしている。
時間が経つのはあっという間だ。
通り過ぎる先生に、挨拶をするだけのただの生徒。
晴れた日の放課後
いつものように練習がある。
休憩中に先生を見かけた。
白と黒のジャージ。
グラウンドの端の小さなベンチに座って、サッカーの練習を見ている先生。
その後ろ姿にドキドキする。
「話しかけなよ〜咲良!今がチャンスじゃん!もったいないって☆」
まなに後押しされて、勇気を出して先生に近づこうとした。
「うん…行ってくるね!」
先生に向かって
一歩ずつ歩き出す。
先生に近づけば近づくほど、緊張が高まってきた…!
何で緊張してんの!
私…変だよ。
よし!行けー!咲良!