ボーダーライン
相手は先生…普通に話せば、大丈夫なんだから!
挨拶だって、何度もした。
緊張とは反対に
足がどんどん進んでいく。
ずっと話しかけれなかった分、やけになっていたのかもしれない。
先生の近くで立ち止まり、唇を噛み締めて、口を開いた。
「先生こんにちは…!」
言っちゃたあー!!
てゆうか、近すぎる!!
先生が私の声に反応して、こっちを見た。
ドキドキ…
ドキドキ…
「こんにちは…いつも俺に挨拶してくれる子だよな!」
「あ…はい!」
先生…私のこと、
覚えててくれたんだ。
嬉しい!!
ニコッと笑う先生の顔。
もう見馴れたジャージ姿。
先生のこといつも見ていたけど、こうしてちゃんと見たのは初めてかも…。
私は先生の顔を
しっかりと記憶していた。