ボーダーライン





一週間のテストが終わって、久しぶりに郁と中学校へ行った。



離任式ぶり…かあ。




「久々だね…この景色!」



「うん…!今日先生と話せるかな?ドキドキする〜!」



「先生と会うの久々だもんね、話せたら良いね!」





大好きなこの場所に、また来ることが出来た。




「佐野くんとは順調なの?」



「うん!高校は違うけど、うまくやってるよ!頻繁に会ってるし♪」



「そっかそっか♪」



幸せそうな郁が羨ましいよ。



すごいね…


私が知っている限り、卒業前に付き合ったカップルはほとんど別れちゃってるのに。



お互い本当に大好きなんだね。






「よう!久々だな。」



聞こえるのは、大好きな人の声。



あまりにも突然すぎて、体の内面から熱くなる。




振り返ると、

大好きな人が立っていた。




「先生…!」













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