ボーダーライン
新しい恋
「ダブルデート!?」
「そ♪私と裕くんと、咲良と敦史ってヤツ!」
まなからの電話…突然だった。
「敦史って誰?」
「私と裕くんと同じクラスの男子だよ!結構仲良いんだ。咲良のこと話したら、会ってみたいって♪」
なんて軽々しいヤツ…
「良いよ…そんなの!焦って恋しようなんて思わないし。」
「それもそうだけど…でも!友達からでもいいじゃん!?一度会ってみてよ!!裕くんにも会ってほしいさ!!」
「うーん…まあ…」
という訳で、本当に会うことになっちゃった。
まなってば強引だよ〜。
7月に入って、まだ梅雨明けしてない季節。
まなの学校の近くのファーストフード店で、まなの隣でおとなしく裕くんと敦史という人を待っていた。
どちらとも写真を見たけど…
顔はまあまあ。
別に、顔が問題とかじゃないけど、恋愛なんてする気ないんだもん…。
裕くんは、茶髪にワックスで程よく仕上げられた短髪に、整った顔。
敦史という人は、黒の短髪のツンツンに、大きな目。
一体どんな人なんだろう。