ボーダーライン
「練習があるから…じゃあね!先生!」
「おう!」
先生の前を横切って、まなたちの方に全速力で走って行った。
「まなやばい〜!緊張したあ〜!!!!」
「よかったじゃ〜ん!咲良ってば、顔赤くなってんの〜!かわいい♪」
「え!?私…顔赤い!?」
とっさに両手で頬を覆った。
この癖…昔から変わらない。
顔赤くなるくらい
そんなに緊張してたんだ…。
自分ではあんまり分かんなかったけど。
「杉本は顔に出るから分かりやすいなあ!」
横で渋谷先生が言ってる。
そんなこと言ったって
私は好きな人いるし…!
先生は関係ないよ!
ただの憧れだもん!!
でも
やっと先生と話せた〜!
超嬉しい…!!
今この出来事が嬉しすぎて、渋谷先生に反論するのも忘れてずっと一人でニヤニヤしてた。