ボーダーライン
「いつも通りで良いんだよ!いつも通り結城のところに無邪気に走っていけば良いんだよ♪」
「うん…」
「話したらすぐ慣れるって!」
「うん…」
ありがとう、まな!
「行って来るね…!」
「報告待ってるよ〜♪じゃあね〜!」
コンビニを出た。
張り裂けそうな心臓に手を当てて、ゆっくり歩き出した。
ゆっくり…一歩ずつ先生が乗っている車に近づく。
やっぱりダメ…!!
コンビニに引き返そうとした。
でも、先生は私がいることに気づいていて、
「杉本!」
窓から顔を出す先生に呼び止められた。
緊張をほぐすために先生に小さく手を振ると、ニコッと笑って振り返してくれた。
ダメ〜!
その優しい笑顔に余計緊張しちゃったよ〜!
ドキドキ…
ドキドキ…
やっぱりこれは、学校で話すのと訳が違うよー!!!