ボーダーライン
とは言いつつ、夏休みはまだ1ヶ月近くある。
バイトが休みの日は、いつもまなと裕くんと敦史と遊んでいた。
「咲良〜!」
無邪気な笑顔で手を振る敦史。
3日間、先生のことで頭がいっぱいだったせいで、祭の後に敦史と会ったときは、かなり久々のような気がした。
実際、最後に会ったのはたった一週間前だったのに。
敦史は相変わらず面白いし、一緒にいて飽きないんだよね。
ほんとに良いヤツだと思う。
恋は…………ないけど。
あれから、先生とのメールのやりとりは何度かあった。
メールが来るときは、ほとんど先生からだった。
メールが来たときの跳ね上がるような気持ちは、先生にますます会いたくなる証拠だ。
でも、結局次の約束を取り付けるまではいかなかった。
゙暇なとき教えろよ゙
とは言ってくれるけど、私の都合ばっかりで先生にメールするのも気が引ける。
先生だって大人だから、それなりに忙しいだろうし…。