ボーダーライン
敦史のこと、信じれる。
こんなにいいヤツ、なかなかいないよね……!
「敦史、私と付き合って!」
「えっ!?」
敦史は驚いた顔をしている。
敦史の目をじっと見つめながら、心に誓った。
「敦史のこと、頑張って好きになるから…!」
「お…おう!でもホントにいいのか?」
「しつこい〜!もう言わない!!」
「ごめん!でもありがとな!」
「もう遅いし…帰ろっか!」
そっと敦史が左手を差し出す。
また、手を繋いで帰った。
握られた私の手は、敦史の大きな手で包まれていた。
敦史は、さっきよりも力強く手を握ってくれた。
私、変われるかな?
敦史のこと、好きになれるかな?
あの夜景に、今さっき誓ったはずなのに…
ダメだ…そんなこと考えちゃダメ。
敦史のこと、絶対に信じるんだ…!
ずっと自分に言い聞かせていた。