ボーダーライン
敦史の恋、実ってほしい。
だから今は、ダメだよ。
「それにね…咲良ずっと好きな人いないの…多分、恋をするのが怖いんだと思う。
だから、
敦史が変えてあげて?」
「うん、分かった!」
こんなに真剣な敦史を見たのは初めてだった。
やっぱり今咲良に必要なのは敦史だよ。
こんなに想ってくれる人、なかなかいないよ……。
2学期になって、4人で遊ぶことがなくなった。
咲良だけ高校が違うから、敦史は寂しそう…。
咲良から何の連絡もない。
何かあったのかな?
でも、何も言ってこない限り、結城と進展はないんだね。
「咲良元気かな?」
こんなに落ちちゃって…よっぽど咲良が好きなんだ。
「また4人で遊ぼうよ♪」
私がそう言うと
「おい、敦史!お前咲良ちゃんをデートに誘えよ!2人っきりで!!」
口を開いたのは裕くんだった。