ボーダーライン


先生のことだけじゃない。


渋谷先生が
いなくなるのも寂しい。


渋谷先生がお別れの挨拶をしているとき、寂しくなって泣いちゃった。


でも、こんなに堅苦しい式でも、渋谷先生はギャグを言ってみんなを笑わせてくれた。


さすが私たちの顧問だよ!







先生が、たまにこっちをチラッと見ているのが分かった。



でも、目を合わせるのが怖い。


結局、先生から返事は来なかったし、泣き顔は見られたくない。


何だか
顔を合わせづらい。





「咲良〜泣くな〜!」


まなが小声で言う。


「まなだって泣いてるじゃん!」


隣にいるまなも、郁や紀ちゃんも泣いていた。






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