ボーダーライン








ほんの一瞬の出来事。


ビックリした…



今…私に言った?







「また来るからって…何?」


隣にいたまなには聞こえていたみたい。


「……………………さあ…」





嘘だよ…
ちゃんと分かった。


私が先生と話したがっていたの、先生は気付いてたんだ。


今日が最後だから…って、先生は分かってくれてたんだね。





やっぱり
先生は優しい。






ゆっくりと流れる白い雲を、ただ見ていた。


空を見ていると
ほんの少し心が落ち着く。




「咲良、そういえば結城の転勤する中学って結構近いよね?」


転勤先なんて
全然知らなかった。


「そうなの?」


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