ボーダーライン


先生と生徒じゃなくなったはずなのに、何で先生は先生の顔をしてるの…?


先生と生徒

から

大人と子供

に変わっていくボーダーラインって…一体なに?






私は先生に
一歩も近づけていない。


大人と子供のボーダーは何だろうって考える前に…まずはそこからだったんだよ。





「咲良……」


私の異変に気付いて、まながさりげなく声をかけてくれた。




「咲良…頑張ってよ…!今日が最後になるかもしれないんだよ…?」


「うん…」




ちゃんと見なきゃ…
先生のこと。


涙を拭って、先生の方を見た。


先生は私が泣いていたのを、気付いていたと思う。


でも
何も言ってこなかった。




多分…先生は
私の気持ちに気付いてる。


でも、その気持ちに応えることが出来ないんだよね。


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