ボーダーライン
先生の姿、
遠くにいたってすぐに分かる。
久々だあ…!
その姿をずっと見ていると、壁との距離がだんだん遠くなって、先生がこっちに近付いてくる。
「せんせー!」
大きく手を振って叫んだ。
グラウンドには、私とまなと先生以外に誰もいない。
「おう!」
先生はちらっと私の方を見ると、ゆっくりとこっちへ歩いてきた。
久々に会う先生を見て、ほんのちょっとドキドキした。
「久しぶりだな。」
ニコッと笑う先生の笑顔。
すごく好き。
「うん!」
私も、先生に負けない笑顔で返事をした。
久しぶりに話すから、話題も豊富ですっごく楽しい!
「先生、あの赤い車、誰の?」
グラウンドの端に停めてある車を指差して、まなが先生に聞く。
私も見たことのない車だから不思議に思っていた。
そういえば、補習が終わった時には、あの車あったよね。