ボーダーライン





渡す相手なんていない。



敬太先輩…渡したいと思わないのは、完璧に忘れることが出来た証だ…





「渡すんでしょ?」



まながニコッと笑う。



「私好きな人いないし、渡す相手いないよ?」


「バカ〜!」


えっ!?バカッて…












「結城に渡せばいいじゃん♪」



あ…


「そっかあ…!!」



「バレンタインぐらい学校もお菓子持ってっても大丈夫だし…もちろん渡すよね?」



「うんうん…!渡す〜!」



その手があったんだ!


まなが言ってくれなかったら、きっと後悔してたな…




「私は柳瀬っちに渡すし〜一緒に職員室行こうね♪」


「そうだね!!何か楽しみになってきた〜♪」



先生にバレンタイン渡すんだ!









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