ボーダーライン
帰りの電車、郁との会話は「よかったあ」とか「ドキドキした」とか…とにかく同じ言葉を何度も交わした。
それくらい興奮していて、本当に嬉しくて…安心した。
学校に戻った。
いつもなら入りづらい職員室だけど、今のテンションなら平気。
中へ入ると、学年の先生が温かく迎えてくれた。
「良かったなあ!おめでとう!」
「ありがと〜!ヤナセン!…渋谷先生もお守りかなり効果ありました!!」
「当たり前だ!ははは、合格おめでとう。」
そこにはすでに帰ってきていた、まなと紀ちゃんもいた。
「まな……!」
「北川合格したよ〜♪」
「キャー!!おめでとう♪私と郁も合格したよ〜!」
「紀ちゃんは?」
紀ちゃん…
泣いてる…?
もしかして……
「紀ちゃん…?」