ボーダーライン
「咲良〜!!」
紀ちゃんが泣きながら、私に寄り掛かってきた。
「紀ちゃん……?」
「青蘭…合格したあ〜!!」
「ビックリしたじゃん…!紀ちゃんってば〜!…でも本当に良かったね!紀ちゃん、あんなに頑張ってたもんね☆」
「うん、ほんとに良かった。これで勉強から開放されると思うと…嬉しくって…涙出てきちゃった!」
紀ちゃんの努力は、みんな知ってたよ。
ほぼ毎日塾に通って、いつもテスト頑張ってたし、放課後も残らないで真っすぐ家に帰ってた。
ホントにすごいよ。
良かったね、紀ちゃん。
みんな、合格した!
ほんとに…良かった。
まなはヤナセンと、楽しくお喋りしている。
先生に言わなきゃ。
先生…どこ?