男の娘だって狼です【ONLOOKER番外】

自覚と自覚



 8



「だいたい、男の部屋でシャワー浴びることに躊躇しない奴が、同居くらいでそんなに騒ぐ?」
「いやだって、それとこれとは話が別で……」
「水玉」
「え? ……はぁぁぁ!?」
「下着くらい、ちょっと隠すとかしない? 普通」

真っ赤になって目を丸くする鳴海の顔が面白くて、里吉は吹き出しながら言う。
小動物のようだ。

鳴海は、もごもごと口を動かした。

「私、弟いるんで……そんゆうの、あんまり気にしないっていうか」
「そのうち痛い目見ても知らないよ」
「痛い目って?」




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