オサナナジミ
強くなる気持ち
----下校
「りかこー、何でさっきから怒ってんの?」
つい急ぎ足で歩き
はるひが斜め後ろを
歩いている事に気づいた。
「怒ってない」
「…怒ってんじゃん」
さすがにはるひにあたるのは良くないと思い、歩くスピードを緩めた。
「ねぇ、どうしたの?」
はるひが心配そうに聞いた。
やっぱここわ親友のはるひに翔の事が好きだっていうことも含めて話すべきなのかな?
「あのね、あず…」
---リンリン
後ろから見慣れた自転車が聞き慣れたベルをならしてやってきた。
「りかこー、今日帰りにjump買っといて」
「えー、またぁ?!」
「お願いっ!今日、予備校の振り替えでさ…。だからお願いっ!」
翔に言われると、
なんか断れないし…
なんか断りたくない。
「今日だけだよ?」
「やりーっ!じゃあ夜渡しに来いよ?」
翔わ自転車のペダルをおもいっきり踏み込んで、
あたしたちの前から去ってった。