霧の獣

「夢人?入るぞ?」
俺の呼びかけに対して夢人の応答はなかった。


「・・・・・・・・・・・。」


「夕飯終わっちゃったぞ?
いつまでそうしてるつもりだよ。
少しは俺を見習えって!」
やはり、俺の呼びかけに夢人は答えなかった。


「・・・・・・・・・・・。」


(様子がおかしい?)
俺は少し考えた。

(もう寝てしまっているのだろうか?)
しばらく考えているとあのときと同様に心臓が



《ドクン》
と強く鼓動を打った。


(この感覚は!)
俺は慌てて夢人の部屋に飛び込んだ。



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