カフェオレ

五十嵐さんは、ふむ…と少し考える。


「愛…ですか。僕の、アレに対する気持ちを言葉にするのなら、そうなのでしょうね。」


私は冷めきって、ひっそりと手元に居座るカフェオレの事を思い出した。

冷たくて
無駄に甘いシロモノ。


「塔子さんはご結婚されているのですか?」


今度は五十嵐さんが質問を返してきたので、私はハッとして答える。


「はい。けれど…間違いだったのかもしれないと、感じています。」


五十嵐さんは私の顔を覗き込み、眉をしかめた。


「どうして?」


五十嵐さんは、優しく聞いた。
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