カフェオレ
【10℃】
しばらくの沈黙が続いた。私はずっと、五十嵐さんの言葉を頭の中でリピートさせている。
まるで、心に刻みつけるみたいに。
飲むことを諦めてしまったカフェオレに視線を落とす。
温度を失ったまま残されたカフェオレは、なんだか物悲しかった。
温め直すことははばかられる。
もう一度叔父さんにいれて貰うのも、違う気がした。
ぽたぽたと、涙が流れた。