joker ~欠片~
私の……鎖?
「とにかく今は本当の鎖を付けておこう。」
え?
カシャ……
無機質な音が部屋に響いた。
首の辺りに冷たく堅い感触を感じる。
「うん、似合う。」
「何するのよ!?」
「似合う、裸に首輪。」
そうだった……。
「ちょっと……せめて…服を……」
そう請うとクロードは軽く微笑み、どこかに電話をした。
「すぐに人が来るから待ってて、俺は仕事ができたから出掛ける。」
「ちょっと……」
クロードはニコニコしながら部屋を出て行った。
取り残された私は途方に暮れていた。
しかしこんな状況にも関わらず、私の頭は冷静だった。
「お姉ちゃん……。」
早く姉に会わなくては、そのためにはあのうさみみ男·リードを見つけなくちゃ。
でも……。
「失礼します。お召し物をお持ちしました。」
扉が開いて、クロードの使用人らしき女性が入ってきた。