ベニとでも名付けよう

いつしか私は母を喜ばすことに幸せを見いだした。


学力は学年でトップだし、彼氏もつくらない。


別に苦じゃなかったし、もしかしたら無意味だったのかもしれない。ただ母が喜ぶ顔をみていたかっただけなんだ。

でも、いつも母とは壁があった。


それを取り除きたくて、旅行に誘ったのだ。

私は母さんが好きだから。
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