五人の王子に仕えしは
「くそ、これでも俺上手いんだからな!」
「へえ」
「……お前は何cmなんだよ!」
また顔が赤くなっている和真君は、投げやりにそう聞いた。
いや、男子と女子比べちゃダメじゃね?
「私は155cm」
「ほ、ほら俺よりちっさいじゃねえか!」
当たり前でしょーが何いってんの。
私が冷めた目で和真君を見ると、口を尖らせてそっぽを向いてしまった。
「くそ……小鳥遊なんか、嫌いだー」
「あっそ、私も」
「えっ!」
「何?」
「い、いや……なんでもねぇよ」