五人の王子に仕えしは



 無事に学校の門を潜ると、雰囲気はいつもと変わらない。時計を見れば家を出た時間と同じ時刻を指していたのでどうやらうちの時計は15分も進んでいるらしい。


 良かったー……。
 神崎くんも見当たらないし。


 校門で待ち伏せとかされてるかと思った。むしろ靴箱に大量の幼虫とか入ってるかと思い身構えていたが何もなかったし。
 警戒しつつ廊下歩いたけどそこにも何もなかった。



 ほっとしながら教室のドアを開ける。



「おはよー」


 そう言いながら私は自分の席に向か、おうとした、のだが。


「はい?」

 ちょっと何でここで安心しきっていた私の幸せを奪うのですか。



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