五人の王子に仕えしは
「は、はぁ、はあ、ちょ、ここ、どこ?」
体力が本当に無い私は、少し走っただけでも死にそうになっていた。
対する和真君の息は全く切れていなかった。凄いなあ。
やっぱ流石、現役バスケ部なだけはあるよね。
「へへ、ここ穴場なんだよなぁ」
「穴場?」
「サボりの」
「……うわ、不良」
「別にちょっとサボったくらいじゃ不良にはなんねぇだろ」
どっかの校舎の裏で、木が沢山茂っているため人には見付かりにくい。
それに下は土では無く綺麗な緑色をした芝生で、座っても大丈夫だ。
ねっころがると気持ち良さそう。