五人の王子に仕えしは





「……何見てんの、小鳥遊」

「いや、やっぱ格好良いなあって思って」


 本当に。こんなアホな性格だから忘れそうになるけど……目鼻立ちとか、すっごい整ってる。


「……へっ?」


 和真君は私の言葉に戸惑った様に顔を赤くし、そして……

「うわっ!!」

 狼狽えた和真くんは勢い余ってコケた。
 思いっきり肘を強打し下の方に転がる和真君。

 一応、芝生とは言え土手みたいな形してるし転びやすいみたいだ。



「……っあははは! 何やってんのっ!」

 ……や、やばい面白い……っ!

「あははっ! 面白い和真君、ちょっと、大丈夫ー? ふふ、あはははっ!!」


「……っお前、人が痛がってるってのに! ……あれ、」


「え、ふふ、だ、だって和真君真っ赤になって滑るんだもん、もう、おかしくって……あははははっ!」

「お前、」


 和真君は痛さに歪ませていた顔をぽかんとさせた。


「ふえ? 何?」


 あー、笑いすぎて涙が出てきた。

 和真君は、私の事を不思議そうに……というか、驚いたような、よく分からない顔をして見ている。


「……お前ってさ」



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