五人の王子に仕えしは



「あれ、何赤くなってんだ?」


 和真君はきょとんとして首を捻った。
 あどけない仕草に妙にむかつく。今、私はあなたの発言に非常に戸惑っているっていうのに……!

「ばっ、ばか!!」


「ひでぇ! ……って、あれ、今、俺……!?」


 自分が発した言葉の重大性をやっと理解したのか、急に本人である和真君まで赤くなってしまった。


「…………」
「…………」


 二人して照れちゃって。


 これじゃまるで本物の………



「た、小鳥遊っ!!」

「は、ハイッ!!」

「あ、あのさ、鈴奈って呼んで良い!?」

「え、う、うん別に良い、よ!?」



 カップルみたいじゃないか。





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