五人の王子に仕えしは
「……すみません、水、もらって良いですか」
「ええ、どうぞ。紅茶もあるけど?」
「いえ、水で大丈夫です」
「あら、そう?」
そう言って舞原先生は立ち上がると、ウォーターサーバーの水を持ってきてくれた。
きっちり氷入りだ。
「ありがとうございます」
そういって口をつける。
うう、冷たい。美味しい。
身体が熱いのと水が冷たいのと相俟って、身体の中を通る水の流れが分かるようだった。