五人の王子に仕えしは
いや……でもやっぱさ
「花折君、笑った方が格好良いよ」
「…………」
花折君は、何も言わない。
「奏君もさ、あんな作り笑顔しないで自然にすれば良いのにね」
うん、やっぱ自然な笑顔が一番良くない?
あんな作り笑顔するんだったら、花折君みたいに無表情&しかめっ面のがましだ。
「……呼び方、変わった…んですね」
「え?」
「……奏さんの」
「あは……まあね」
そうだ、皆の前では『絶対呼ばない!!』とか言ってたんだった。