五人の王子に仕えしは




「……ふぅん」

「…………」




 また『ふぅん』かい!!


 花折君ってさ、男の子の中でも特に分かりにくい性格してるよね?
 してない?



 もうすぐ4限が終わる。




「……先輩も」

「ん?」



 花折君がぽつりと何か呟いた。


「先輩も、笑った方が……可愛い……です、よ」

「……っ!!」



 な、何で、何でいきなりそう……不意をつくかなあ!?


「……うわあ、もう」


 熱悪化するっつのぉ……。

 私は顔を隠すように布団にもぐりこんだ。
 ……まあ、どうせカーテンあるから見えないけどさ。



「……やっぱ、今の……無し」

「…………」



 ……それもどうなの!!?





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