五人の王子に仕えしは
「っ鈴奈! お前もなんとか言ってくれよ!」
「あの、あたし一応病人なんで静かに……して?」
「……うぃっす」
和真君はそれっきり黙りこんでしまった。
……ちょっと可哀想だったかな。おかず取られて落ち込んでたんだもんね。
そう思って、私は自分のお弁当を箸でつまんだ。
「……和真くん」
「ん? ……っ!」
「美味しい? 一応手作りなんだけど……」
私があげたのは、手作りの唐揚げ。
この前上手に出来たからどうかなって思って、あげてみたのだ。