五人の王子に仕えしは
和真君は、驚いた顔のままもぐもぐとぎこちなく顎を動かした。
「どうかな?」
「っへ、う……っ」
飲み込んだと思えば、和真君の顔はみるみるうちに赤くなった。
きたよ、またよく分かんないタイミングの赤面。
「……鈴奈」
「え、何?」
私が和真君から返事を聞く前に、奏君が私を呼んだ。
「俺にも」
「え?」
「俺にもくれ、それ」
その顔はとてつもなく不機嫌だった。
「う、うん」
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